篆刻


篆刻とは個人や会社の印(はんこ)を作成することで、書と彫刻が結合した工芸美術とされています。
「印材」と言われる石などに彫られ、書や絵画の芸術作品に押印されます。

印影例

図のように、篆刻で使われる字体は古く中国から伝わる「篆書」というものです。
現代の日本で使われる漢字の元になる形で、見た目が近いものから遠いものまで様々です。

印影例 朱文と白文

印の彫り方の大きく分けた2種類として「朱文」と「白文」があります。
図のように、字の部分と周りの部分それぞれどちらを彫るかにより、押した時の色が変わります。

印材

印を彫りこむ物を「印材」といい、石や木などが使われます。玉林堂で取り扱う印材は石です。
石といってもそこらに転がっている石ではなく、古代より印材として使われてきた数種類の石です。
例として・・・


田黄(でんおう)
鶏血(けいけつ)石
寿山(じゅざん)石
巴林(ぱりん)石
青田(せいでん)石・・・など。

これらの石自体にも粒子の細かさにより良質のもの、そうでないものが分かれます。印を作成する際はもちろん、使用だけの場合でも、石の色や模様など見た目の美しさから好みや価値が大きく変わります。

歴史

今から約四千年前の中国で、象形文字から進化した篆文《篆書文字》で銅や金銀、玉石等で印が作られておりました。それらの印を所持使用できたのは一部の特権階級で一般人には無縁の物でした。

その後世紀は下り元の時代に青田石という石印材が発見され、それが手の力で容易に彫れるため、多くの文人たちが篆文で印を彫りはじめました。権力の行使と執政の信のみに用いられていた印は文人たちが名前や字号だけにとどまらず、名句や詩文を印に刻することにより芸術としてのジャンルを確立することになりました。

事務用の印判との相違は何百年も以前に始まっていたのです。